chakokuのブログ(rev4)

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Logicool マウス M505の修理

気に入ってるマウス;LogicoolのM505の左ボタンが調子悪くなってきて、一回のクリックで2度押しになる症状が発生*1。ウインドウを移動させるつもりが拡大とか画面操作で誤動作してしょうがないのでマウスの買い替えを考えた。が、同じタイプのマウスは無くて、後継機種の評価も微妙な感じだったので、原因となっているスイッチを交換することにした。スイッチはオムロン製で、幸い、交換してる人が大勢いるようで部品もAmazonで買えるので、今回は左右交換+1コ予備で3つスイッチを発注した。オリジナルのスイッチの型番は、D2FC-F-7Nで、買ったのは D2F-01F-T2
ご参考に以下マウス修理手順を写真付きでアップします。

スイッチ交換することにしたLogicool M505。シンプルなデザインで大きさもちょうどいいので気に入っています。

今回購入した交換用のスイッチ;D2F-01F-T2(ハマりポイント2点は、最後にまとめます)

マウスを分解するには裏にある四隅の滑り用部材?をはがして、隠しネジを緩める必要あり

滑り用部材をカッターのような先の尖っている器具で剥がす。この部材はシールで貼り付けられてます。

四隅のネジが出た所。4か所のネジを緩めるとマウスのカバーが外れる。

ケースの上蓋がはずれたところ。

交換対象のスイッチ(左側)。今回はクリック感を合わせるため、左右両方のスイッチを交換

基板を固定しているのは3か所のネジなので、これを外れば基板は外れる。ただし、ケーブルが残っていて、このままでは作業できないので、ハンダ作業の前にケーブルをはずす。

単三電池から基板に電気が供給されている、赤と黒のケーブルをはずす。これはかしめられているだけなので、基板と水平に引っ張れば抜ける。引っ張るのはケーブルを引っ張らず、先の尖った器具で、ソケットから押し出すのがよろしいかと。

次に、フレキシブルケーブルと呼ばれる薄いペラペラのケーブルを抜く。さっきの電源を抜けば、基板を裏向きにできたりもすると思われ、このケーブルは抜かなくてもハンダ作業が可能ではないかと思いますが、、自分はまぁ外せるものは全て外す方針でこのフレキケーブルも抜くことにした(実は、外すのは簡単でも組むのが非常に手間)。

黒い部品が留め具になっていて、先の尖った器具で留め具を少しずつ抜き取ることで留め具が外れて、フレキケーブルが外れる

一旦抜いたフレキケーブルだが、今度戻す時のために、留め具のはめ方を復習。ポイントは文字(刻印)のある方を上にして押し込む。

基板取り外し終了

部品の取り外しには、ハンダ吸い取り線(細かい銅線を編んだもの)を使うのが一般的と思いますが、最近部品取り外し等やってなくてどっかに行ったので、、ハンダ吸引器を使うことに。この吸引器は溶けたハンダをバネの力で一気に吸い込むことでハンダを取り除くのだけど、、あまり上手には取れない印象

ハンダ付けされたスイッチのリードにハンダごてで熱を加えてハンダを溶かしつつ、吸引器で溶けたハンダを吸い取る。のだが、、この程度しか取れず結構残っている。吸い取り線だったらもう少し綺麗に取れたかも。

全ては取れきれないので、スイッチを手で引っ張りながらハンダごてで3本の足(リード)のハンダを溶かして少しずつ抜いてく。。でなんとか部品を取り除いた。

今回購入したスイッチを基板に差し込む。スイッチの足(リード)が結構短く裏側の基板と同じ高さまでしか来ない。よく見ると購入した部品のリード線はかなり短い。なんでなのか??(ハマリポイントその2)

しょうがないので、なるべくハンダが流れるのを期待しつつ、イモハンダのような状態で仕上げる。教科書的にはこのハンダはNGと思うけど。。

これで交換終わり、分解した作業を遡って元の状態に戻す。最後に動作テストを行う。

■今回の作業のハマリポイントとご注意点

ハマリポイント
(1)購入したスイッチのリードがなぜか全然ハンダが乗らず、しょうがないのでカッター等でリードの表面を削った。普通こういったリードはハンダが流れるように処理されているものと思ったのですが。。
左の写真がリード線を削った所。3本のうち、一番右側だけ削った時点の写真

(2)今回購入したスイッチのリード線が短く、リード線の長さが基板の厚さと同じ程度であった。だから、基板を貫通せずにツライチでハンダするはめに。。
写真に写っている左側がオリジナルのスイッチ、D2FC-F-7Nで、右側が発注した交換用スイッチ;D2F-01F-T2

(3)フレキケーブルの組み上げが非常に手間。留め具の黒いパーツがなかなかうまく刺さらずもうだめかと思った。。フレキケーブル外さずに作業できそうなら、外さないのもありかと。ただ、ハンダが綺麗に取れないと部品はずすのに力入れたりするので、力余って基板が動いて、フレキに余計な力がかかるのもまずいかも。

ご注意点
基板をはずしてケースを触っていると、マウスの電源スイッチ用のプラ部品が落っこちる場合があります。無くさないようにご注意ください。上下を間違いなく正しく組みあがるようにも注意

いろいろあったものの、なんとかスイッチが交換できて誤動作もなくなり、実用上は問題なくなった。ただ、、微妙にオリジナルのスイッチと高さが違っているのか、マウスボタン押下時のバウンス音がちょっと安っぽい(マウスのボタン操作の仕方では余計なビビり音が発生する。問題は音だけなので誤操作にはならず)。今回バラシて修理できたので、これからもまた同じ所が故障しても修理できる。マウスホイールとかもゴミが溜まってきたら分解掃除も可能。

■追記
購入したスイッチのメーカ刻印
左の写真の通り、OMRON製と思われます。

■ご参考URL
購入したAmazonの出店(マーケットプレイス
SHINAX社様、オムロン(OMRON) D2F-01F 形D2F極超小形基本スイッチ (ピン押ボタン形)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%83%B3-OMRON-D2F-01F-%E5%BD%A2D2F%E6%A5%B5%E8%B6%85%E5%B0%8F%E5%BD%A2%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%81-%E3%83%94%E3%83%B3%E6%8A%BC%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3%E5%BD%A2/dp/B0062WNDLI
修理しました!というコメントが結構載っていますが、みんな苦労なく交換したのだろうか。。自分はフレキの組み上げとスイッチのリード線のハンダの工作性の悪さで結構苦労しました。

*1:チャッタリングというやつでしょうか。でも接点のチャッタリングは設計上回避されるようになっているはずだが。その設計の想定を超えてチャッタリングしまくっているということでしょうか