- 作者: 山本兼一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2010/10/13
- メディア: 文庫
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文庫版で出たので買ってみた。利休さん*1が切腹されるまでのいろんな出来事が、トピックス的に織り交ぜられ、最後のクライマックスに向かうという構成で非常に読みやすくて助かった。(普段文芸書なんて読まないので)
おかんは茶の湯をやっていたが自分は習ったことがなく、よめはんの抹茶茶碗で和菓子を食べるときにお薄を点てる程度だ。茶の湯(数寄文化?)にはとても興味があるけど、めちゃくちゃ奥深そうだし、時間もないしということでまったく勉強していないし理解もできていない。けど、「利休にたずねよ」には茶懐石というか茶会の席が何度も出てきて、参加した人の気持ちが細やかに描写されているので、なるほど茶会に参加するというのはこういうことかと素人ながら少しは理解できた。もちろん自分で経験しないのに理解したなんて到底言う資格はないですが。
ただ、この本の利休さんは本当にそうだったのか、あるいは作者の作り上げたフィクションの利休像なのかそこが分かりません。それは自分で調べてみよということなんですかね。しかし、、今の茶の湯って、伝統を守りつつ革新しつつということなのかもしれないけど、今もし利休さんがいたら多分まったく違う茶の湯になったんだろうなと思ってしまいます。多分既存の文化を思い切り破壊して、誰もが見たことの無いような、あるいは思いもつかないような文化を創造するのではなかろうか。。あるいは別の芸術分野で花開いているのかも。
さすがにこの本は読んだあと余韻が残りますね。。
- 作者: 永福一成
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/05/07
- メディア: 文庫
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竹光侍は最初コミックで読んだ。松本大洋氏の絵作りに少しお腹いっぱいになって離れていたけど、瀟洒な線がとてもいいなと思ってコミックを買った。ただコミックは読みやすいし果てしなく買いそうだったので、1巻でやめた。で、、こんどは原作が文庫で出たので買ってみた。やはりこちらもとても面白い。一巻目はコミックで作画された分しかないので、文字を読んでいても松本氏のビジュアルが浮かんでくる。。文庫の方は続けて読みたいと思っていて、2巻以降どうなるのか楽しみ。。
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/10/06
- メディア: 文庫
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のぼうの城も、発売当時、えらく宣伝されていて読みたいなと思って何度も手に取ったが、いやほかに買いたい本があるから、、ということでずっと「ほしいものリスト」状態であった。が、単行本が出たので買ってみた。で、話はこれもとても面白い。例によって、史実なのかどうか?が気になるのだけど、本当にこの人が戦国時代に居たのなら痛快だなと思いました。時代が「利休にたずねよ」と同じ織田、豊臣の時代なので、少し頭が混乱したりして。。Amazonでは酷評している人もいるけど、普段時代小説を読まないような人まで巻き込んだという事でやはりあたらい味わいの作品なのだと思います。主人公の、のぼうさんは本物のうつけ者なのかあるいは演じているのか、、作者の描きかたが少し恣意的なのが気になりますが、、まぁ細かい事はおいといて楽しむのがいいのではとも思います。
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茶国::松本大洋氏;竹光侍(2009/10/10)
http://d.hatena.ne.jp/chakoku/20091010
*1:敬称はどうしたらいいのやら