chakokuのブログ(rev4)

テック・コミック・DTM・・・ごくまれにチャリ

真空管アンプの設計方法を理解したくて「真空管アプリ製作」を購入

中学生の頃、「ラジオの製作」だったかで、300Bのシングルアンプの製作記事が掲載されていて、ふ~んという感じだったが、成長とともに、「無線と実験」を読むようになって、211や300Bやらの3極管の記事を読んで、は~3極管でタンゴの特注トランスですか~!!と憧れはしたものの、作るには至らなかった*1
子供の頃は田舎で家具のようなオーディオで音楽を聴いていたけど、結婚して大阪に移ってからは、居住空間の問題からそんなことはできなくなった。時間とお金の余裕が少しできて、ちょっと高いヘッドフォンを買うと、やはり音が違っていて、コストをかけて良い音を手に入れてその世界に浸れるのは(良い意味での)贅沢だなーと再認識した*2。そんな折、本屋で「真空管アプリ製作 ~LTspiceでシミュレーション~」を見つけた。この本の良いところは、(1)低出力だけど安全に回路が組めるように工夫されている、(2)アンプの設計について基本的なことが整理して説明されており、最低限のことが学べる、(3)シミュレーションを通して生成される波形や実際の音が確認できる、(4)ブレッドボードで簡単に試作できる点、と思う。
自分にはアナログ回路は難しくて、なぜこのラインにコンデンサーが入ってるのか??、なぜここに抵抗が入ってるのか??とか全くわかなかったが、この本では増幅回路を段ごとに分けて説明し、電圧と抵抗による電流の計算方法、前段後段の結合の方法、後段(電力増幅)の考え方等が詳細に書かれていて、部分的な理解を積み上げることで、アンプ全体がおおよそ理解できる工夫がなされている(と理解)。アナログがほとんどわからない人間にも、おおよそ何をやっているのかというレベルで理解を可能にしてくれる。最低の計算ができたらLTspiceに頼って試してみて、納得いかなかったら、もっと深くアナログを学べばいいので、全く手が出ないレベルから一歩進めさせてもらえるというかそういう点で非常に読んでいてありがたい。アナログのプロの方からすると、甘々な考えかもしれませんが、、だいたい目星をつけてLTspiceとブレッドボードで試行錯誤しつつ、あとから理論で補い、理解を深めてさらに改良を加えるというアプローチの方が素人は手が出せるというか*3*4
自分はKORG Nutubeに興味があって、発売された時も使ってみたいとは思ったものの、回路を組むスキルがなかった。この本にはNutubeを使った回路例が載っている。CRのパラメータ決定根拠も説明されているので、理解できれば回路変更も可能だろう。今取り組み中の課題が終わったら、この本を参考にしながら、Nutubeで小電力のヘッドフォンアンプを作ってみたい。

しかし、、そもそもPCのミニプラグでヘッドフォンが鳴ってる状態で、間にわざわざヘッドフォンアンプを入れる意味はあるのだろうか?? それとも、ラズパイとかで高級なDACでアナログ変換した音声信号をヘッドフォンアンプで増幅するのか?? またもや手段と目的がごちゃまぜになりそうな予感も・・


PIC AVR 工作室 オペアンプ入門

*1:電圧めちゃ高くて危険だし、そもそもすべてのパーツが高額すぎて無理だったろう

*2:日本橋の共立シリコンハウス1Fでデモしているシングルスピーカ+アンプの音の良さに驚いて動けなくなってしまった。シングル一発でなんでこんな音が出せるのか!?確かにエンクロージャは若干でかいけど

*3:音が出なかったら何かやろうというモチベーション湧かないです

*4:アンプ製作にアジャイル開発手法を適用した感じ??意味わからない??